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トモダチノ家の展示〈成長物語〉について / TAjiKAの鋏、MUCUのペン

nice things.が1/28(日)にオープンする空間〈トモダチノ家〉では初回に6つの企画展を同時開催します。

その1つとなる文具の企画「成長物語」についてお知らせします。

トモダチノ家の概要はこちら


 

『成長物語』

 

使い続ける、作り続けるなかで生まれたエピソードと文具の展示販売。
TAjiKAの鋏(はさみ)やMUCUの真鍮や鉄のペンなど経年変化した実物も展示。

 

TAjiKA/兵庫県
MUCU/東京都

 

期間:1/28(日)〜3/27(火)

経年変化という言葉をよく耳にします。
「もの」と「ひと」の関係性。
今回お二人には「経年変化」についての文章を執筆いただきましたが、
使い手のみならず、作り手にとっての変化もあるのだと、
大切な事実に気づかせていただきました。
ぜひご一読の上、実物を見にお越しください。
 
TAjiKA
・copper(small)
・branch & root shears
・HOUSEHOLD SCISSORS
MUCU
・ボールペン(Ballpoint Pen)
・シャープペン(DRAWING PENCIL-DONGURI)
・ノート
 


 

① TAjiKA / 多鹿大輔さん

 

兵庫県神戸市の北西に位置する小野市で、四代に渡って鋏を製造する「多鹿治夫鋏製作所」による
鋏をより多くの方に知ってもらう・使ってもらう取り組みの一つとして誕生したブランド「TAjiKA」 。
今、鋏と言えば大量生産された文房具の鋏をイメージされることがほとんどだと思います。
その中で、私共は主にプロ・工場用として手作りの鋏を作ってきました。
TAjiKA公式HP
 
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<それぞれの形の変化>
 
工場には日々、修理をしてもらいたいと、鋏が届く。
一度手元から離れた鋏は、まったく違う表情を重ねて、私の手元に帰ってくる。
 
曲がったもの、錆びているもの、刃が欠けたもの、使い込んで違う空気を纏ったもの。
 
どんな仕事をし、どこで使い、何を切っているのか。
どんな手入れをし、どんな使い手の暮らしに在るのか。
 
鋏は、人それぞれの手の中で、それぞれの暮らしに寄り添いながら、
小さな変化を繰り返している。
鋏は、その変化をたのしみながら、修理を繰り返し
永く暮らしに寄り添える道具でありたい。
 
デザインされた表情ではなく、暮らしの中から必然と生まれる
新しい表情をもった鋏。
 
<作り手の成長>
 
TAjiKAは2008年からスタートし、今年で10年を迎える。
Branch&root shears。「枝」や「根」」の意味をもつこの鋏は、
スタートさせたときには見えなかった変化がある。
 
その変化を見られるもののひとつは、”わらび”と呼ばれる部分。
植物のわらびに似た、くるりと巻いた形状は、昔から多くの鋏に用いられてきた。
 
鉄を火で赤め、やわらかくし、曲げる。納得のいくまで、赤める温度、曲げる箇所、
曲げ方、何度も試作を繰り返す。
 
道具として、細かな部分まで手を抜かない。
そして日々、小さな試みを続け、技術を磨き続ける。
 
多鹿大輔
 

 
② MUCU / 榎本一浩さん
 
「素材の力」をキーワードに独自のライフスタイルを提案するオリジナル文房具ブランド。
MUCU:無垢=汚れのない/交じり物がない/よけいな要素がない素材そのままの状態。
公式HP
 
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<ずっと、たいせつに使う>
 
「もの」は変化し、やがて朽ちていく運命にあります。その変化を楽しみながら使い育てていくことが、
私たち日本人の生活の基礎にありました。使い育てるという過程のなかで「もの」は表情を変え、
使い手はそこに特別な思いを抱いてゆきます。
この「ひと」と「もの」との関係のなかに私たちが見直さなければならない大切な姿勢が見えてきます。
使い古されて捨てられていく「もの」になるのか、使いこまれて捨てられない「もの」になっていくのか、
ステーショナリーブランド MUCUはそんな「もの」のあり方を考えながら、使う人の暮らしの中で、
長く息づいていく「ものづくり」を提案してきました。
 
その中でもこの考えをストレートに反映できた製品が、この金属のシーリズです。
今回の展示のお話をいただき、改めて眠っていた当時の試作品を引っ張り出してみると、
日頃使っているものとはまったく違い、活きた艶というものが感じられず、どこか寂しげな表情をしていました。
「もの」は使うことでその魅力を増していきます。
使い手と過ごした時間の蓄積が「もの」をより一層輝かせていくのだと、改めて実感した瞬間でした。
 
<DONGURIのこと>
 
DONGURIは、容姿もさることながら使い勝手もひと癖もふた癖もある真鍮のシャープペンシルです。
手の中にすっぽりおさまってしまうかたち、筆記具としてはありえない重量で、
通常のペンのように持って書くと、数分で手首が悲鳴をあげてしまうような代物です。
実はこれ、使い方にコツがあり、本体の自重を先端の芯に載せて、紙の上を滑らすように動かすと、
今までには描くことができなかった美しい曲線を描くことができるものなのです。
こんな個性的な性格と価格が合間ってか、決して人気者とは言えない製品なのですが、
「手のかかる子ほどかわいい」と言うように、個人的にはとても愛らしく机の上に常に置いて、
手の中で転がし感触を楽しむ仲になっていました。
 
ある日、息子が机の上のDONGURIと遊んでいるのを発見、慌てて回収にと思う間もなく、
どんぐりコロコロと落下、1点の傷が・・・。
大切に育てていた父としてはとてもショックで息子を叱ることもできず、
その日からDONGURIとは疎遠になってしまいました。
 
そんなことがあってしばらくして、製品の貸し出しの依頼が入り疎遠になっていたDONGURIに再会、
その一点の傷が、同様に人一倍手のかかる息子と重なり、それまで以上に愛おしく思える自分がそこにいました。
 
今回の展示品は息子のつけた傷が入っているものではありません。息子との大切な思いが籠ったもの、
たとえ短期間でも手放すことはできません。さらに手の中で転がし育てながら、
息子との掛け替えのない時間を積み重ね、いずれは息子の手にと考えています。
 
榎本一浩
 
 

トモダチノ家
住所:大阪府大阪市中央区北浜1-1-23 2F
営業時間:
月・火・木・金曜11:00~19:00
土・日・祝 11:00~18:00
水曜定休
@tomodachinoie

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