2019 NOVEMBER
私の仕事と何かの未来
それぞれに仕事があって、
それぞれのやり方があって、
それぞれの考えもあって。
それは仕事といえるのか、
生きることそのものなのか、
楽しみであり、厳しくもあり、
時として投げ出したくもなり。
仕事を通じて、
喜びを感じ、
苦しみにもがき、
自分と向き合い、
そして、誰かと、
それに、何かと、
向き合う。
仕事の地図は、
正確に描かれることはないかもしれないけれど、
行く先は決まってないかもしれないけれど、
きっとそれは、
自分自身が描いたもの。
その時に生きて、
その場所で生きて、
誰かに、
誰かと、
僕の描く、今とこれから。
神奈川 _ 葉山
CHALKBOY
漂流物の未来を作る。
兵庫 _ 淡路島
O'Tru no Trus 種村太樹 尾崎紅
常に古くて、新しい。
兵庫 _ 神戸市
くさかんむり 相良育哉
瀬戸内ワークスという働き方。
香川 _ 三豊市
瀬戸内ワークス株式会社 原田佳南子
日常から生まれるデザイン。
大分 _ 杵築市
山香デザイン室 小野友寛
淡路島の建築を。
兵庫 _ 淡路島
ヒラマツグミ 平松克啓
暮らしのなかに仕事を作る。
兵庫 _ 神戸市
Lusie Inc. / EAT LOCAL KOBE
遊ぶ、試す、創造する。
東京
HUMORABO 前川雄一 亜希子
この場所で貫く「かっこいい」。
長野 _ 飯山市
小林直博
食と農の学び舎として。
鳥取 _ 米子市
丸瀬和憲 由香里
思い描くこと。
東京・大阪
河内洋画材料店 河内裕子
みんなの家、それぞれの物語。
東京
mother dictionary 尾見紀佐子
THE NEXT ISSUE
BUILD A NEST
部屋を編む
先日訪れた埼玉県にある障がい者支援施設「深谷たんぽぽ」さんで、施設の入所者の方が育てている自然栽培のバラやハーブ農園を見させてもらった。彼らは程度さえさまざまだが、基本的には難しく込み入った作業はできない。だが、根気の必要な(自分にとっては重労働よりきつそうな)、非常に単純な作業をニコニコしながら休むことなく続けることができる。例えば花や実を食い荒らす害虫を一匹一匹捕まえていく作業だ。その虫が発生するシーズンに終わりが来るまで毎日続けているらしい。彼らにしか成し得ないことのひとつだろう。自然栽培は基本的に無肥料無農薬。除草すらしない生産者もいるが、ここでは虫を活用して花を守っているらしい。あえて綺麗に耕し切らず畑には邪魔な石や岩をそのままにしておき、その裏に住むミミズやダンゴムシに土の健康状態を任せている。虫や植物と健常者と障がい者がお互いを少しずつ補完し協力して、そこでの生活を営んでいる。私たちはもはや自然の中に住み完全に野生に戻っていくことはできないだろうが、豊かな住処を築いて共生していくことは可能なんだと、優しく教えてもらった。
drawn by CHALKBOY