CAFE 012

つい長居してしまう、あの家へ。

PADDLERS COFFEE

東京_幡ヶ谷

豆の味を最大限に引き出すフレンチプレスで淹れたコーヒー(¥500)。

週に一度届く新鮮なコーヒー豆は、

農園の状況まで提示してくれる信頼のおけるもの。

渋谷〈リベルタン〉もしくは神山町〈ペリキュール〉の特製ソーセージを、

近所の〈カタネベーカリー〉のパンで挟んだホットドッグ(¥800)も絶品。

自然と生まれる

コミュニケーション

雨の日の朝。代表の松島大介さんは、お気に入りだというPETER BRODERICKのレコードをセットし、慎重に針を落とした。いつもより静かな店の雰囲気にぴったりの選曲。「ここは、自分の家みたいな場所。だから、内装も、家具も、音楽も、器も好きなものしかない」。松島さんは、アメリカのストリートカルチャーに惹かれて、15歳から21歳の間をポートランドで過ごした。その当時の記憶は、店作りの軸にもなっていて、〈MOBLEY WORKS〉が手がけるオリジナルの建具や家具は、ポートランドで現地の感覚を共有するところから製作された。

1_店名はパドルアウト(=ゆっくり漕ぎ出す)から。どんなときでも、一歩一歩前進していこう、と思いを込めて。2_共同代表の2人。店の空間作りは松島さん、コーヒーは加藤さん担当。3_もともと住居だった場所を自分たちで改装した。店のアクセントになる花器やコーヒーのカップは、ニューヨークで活動するShinoTakedaさんのもの。4_海外で見つけた、古いおもちゃや置物。5_レコードやカセットテープでアナログ音楽を楽しむ。

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店のコーヒーは松島さんがよく通っていた〈STUMPTOWN COFFEE ROASTERS〉のもので、顔見知りだからと特別に卸してもらっている。「若い頃に出会ったものや人は、今、店を作る上で大きな支えになっています」。日本にはありそうでなかった、誰もがラフに集まれる場所を作りたい。そんな願いは、もう一人の代表加藤健宏さんと出会うことで、町のコーヒー屋として形となった。「大学時代、コーヒー屋でアルバイトを始めて、卒業してからもカナダのバンクーバーでコーヒーを学びました。コーヒー屋で働くのは、もう15年目ですが、とても楽しい仕事です。僕も松島も人と話すのが大好きだから」。お店を始めた時から2人が大切にする『Go with the flow』という言葉。カフェは出会いの連続だから、流れに身を任せることも大事なんだ、と。ここには、訪れる人を温かく迎え入れる、ゆったりとした時間が流れている。

Photo_Daisuke Okabe

Shop Data

PADDLERS COFFEE

東京都渋谷区西原2-26-5

☎ 03-5738-7281

営 7:30〜18:00

休 月曜

※2017年10月号掲載時の情報です