EAT 007

健やかな日本の食事。

七草

東京_駒場東大前

料理はコースのみで要予約。

献立はおまかせで、7~8品ご用意(一人¥6,480)。

写真はその一部。

上から、『干しいたけと桜えびのかき揚げ』、

『下仁田ねぎと里芋のすり流し』、

『豚肉と大豆のみそ炊き』、『焼きごまドーフ』。

一瞬一瞬に立ち止まって

食べたものが、血となり肉となる。和食の店〈七草〉の料理はそんなことを気づかせてくれる。「季節の野菜と乾物を主役に、少しハーブやスパイスをきかせて、ただ煮て、焼いて、揚げるだけ。特に説明することがないのが残念なくらい、七草のお料理に難しいものはありません」(店主 前沢リカさん)。15年前、開店当初からコース料理の定番である『豚肉と大豆のみそ炊き』は、豚肉が煮上がるまでに5時間、大豆を炊き上げるまでには8時間以上の時間を要する。素材を理解し、必要以上の手は加えない。けれど、食材の良さを引き出すために手間と時間は惜しまない。店主の前沢さんは、毎日15時間近く厨房に立ち、ひたすら食材と向き合っている。「四季の変化は見ていて楽しく、料理も飽きることがありません」。

1_江戸料理の老舗など5年半の修業を経て、15年前に七草を開店した前沢リカさん。2_建物の老朽化を機に、下北沢から今年2月に富ヶ谷の地へ移転。以前は骨董屋だった築50年以上の古民家を改装。3,4_もともとの造りはそのまま生かし、店内は和モダンな雰囲気へ。もともと土間だった床の石も味わい深い。

1

3

2

4

「お料理を楽しんでいただくことが、七草の役割であると同時に、楽しい時間そのものを過ごしていただきたいと思っています。皆さまのお時間をお預かりする気持ちで、お客様をお迎えし、お見送りをしたいと日々心がけております」。店の入り口に美しく生けられた植物と、窓の奥に広がる庭の景色。心と体をじんわりと満たす季節の料理と、共にある仲間との楽しい会話。店を出て、自然豊かな大学のキャンパスを通り抜ける駅までの帰り道、その一瞬一瞬まで愛おしいと思える。そんなゆったりとした時間が、七草には流れている。

Photo_Takanori Sasaki

Shop Data

七草

東京都渋谷区富ヶ谷2-22-5

☎ 03-3460-7793

営 17:00~22:00(最終入店20:00)

休 日・月曜(臨時休業有)

※2018年2月号掲載時の情報です