EAT 015

舞台は整った。

うつわとごはん yorimiti

東京_蔵前

鶏肉とひじき、隠し味の生姜が効く蓮根のつくねは、

お肉の味がしっかりとする。

秋田産の酒粕のスープには京にんじんなどの根菜がたっぷり。

小鉢に入るのは、シャキシャキの切り干し大根とにんじんの甘酢漬け。

ごはんの定食(ドリンク付き)¥1,200

口元まで運んでわかる

おいしいごはんに合う器

おぼんの上には4つの器。前田美絵氏の深緑色の器に、焦げ目のついた蓮根のつくね、鮮やかなビーツを使用したサラダが映える。器も料理も、全てが主役の顔をしている。

〈うつわとごはん yorimiti〉を東京・蔵前で営むのは、カワナゴミカさん。客席は4つ。「この広さだと、私とお客さん、お客さん同士の距離が近いから自然と会話が始まっちゃうんです」。広くないからこそ、お客さんひとりひとりの器の好みを考えながら提供できる。おいしそうに食べてくれる顔が見られる。

1_神奈川・根岸の〈スリーペンギンズ コーヒーアンドロースター〉で焙煎した豆で淹れたコーヒー。マグは木工作家のhanamameさんのもの。2_店内には器以外にもカワナゴさんの趣味が詰まった古道具がたくさん並ぶ。3_小さな窓が目印。4_柿屋ベーグルのベーグル&スープ(¥1,200)5_20人を越える作家さんの器を常設している。年に6回程度、個展も開催(個展の期間、食事は休止)。

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開店する2年前は、東京・八王子で器のギャラリーを営んでいた。お客さんと器の魅力を分かち合えるのはうれしい。反面、「使い方がわからない」という声も多かった。「八王子を離れるのは寂しかったけれど、もっと器との距離を縮められたらと思って」。もともと、屋久島で板前さんの元で働いていたこともあるカワナゴさん。器も好きだが、それ以上に食べることが好きだという。今のスタイルに行き着いたのは自然なことだった。

「こうやって料理が盛り付けられると、そこ(店内)にある器も身近に感じてもらえるかな?って。器屋って敷居が高いイメージがあるでしょ。でも作家さんも気持ちの浮き沈みが作品に影響することもあったり。人間味溢れる人が多いんですよ。だからもっと気楽でいいんです。寒くなってスープが飲みたいから木の器を選んだり、暖かくなってきたらガラスの器が良いなとか。ビールと同じです(笑)〝yorimiti〟がてら寄ってもらえたらうれしいですね」。

Photo_Yoko Tagawa (horizont)

Shop Data

うつわとごはん yorimiti

東京都墨田区本所1-21-2

☎03-6658-8852

休 日曜・第1,3,5土曜 ※臨時休業あり

www.yorimiti.co

※2017年5月号掲載時の情報です